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執筆者の写真大分 学園

大分県公立高校入試の倍率が発表されました






昨年、野球・サッカー・ラグビー・水泳と各分野で活躍した当塾生たちは推薦入試で合格を勝ち取り、既に高校でのプレーに思いをはせているようです。


一方〖公立高校一般入試〗を受験する生徒たちにとっては、再来週の火曜日に迫った受験前、この志願状況が最も気がかりでしょう。


まず、大分市内の普通科・総合学科では例年通り、楽なところは一つもありません。

舞鶴と大分西は1.5倍前後なら例年通りと言えますが、今年は豊府の1.72倍が目立ちます。


合格ボーダーギリギリの生徒たちの中には、この数字を見て志願変更をする人もいるかもしれませんが、1ランク下げたところで、あまり差はありません。

例年のボーダーは平均150点の時で〖上野230点〗〖舞鶴210点〗〖豊府190点〗〖西180点〗〖雄城台175点〗〖鶴崎170点〗〖南150点〗です。

倍率が高い分、今年は豊府のボーダーが200点辺りになる可能性はあります。


そこで、例えば豊府から西高に志願変更をしても、倍率が高いことに変わりはありませんし、同様に志願変更する他の人たちとのレベルの差もほぼなく、有利に働くとも言い切れないので、私はこういった志願変更には賛同できません。

当初の志望校が豊府だったなら、その豊府に行きたい理由や、他の高校に行きたくない理由がその生徒なりにあるはずです。

ハナから「どこでもいい」と思っているなら構いませんが、「とりあえず受かりそうなところを受ける」というスタンスで進学したとして、私はその生徒の未来に不安を覚えます。


数年前に学校の先生が「私のクラスから不合格者を出したくない」「失敗して泣いている生徒の顔を見たくない」と言い、生徒に志願変更を勧めてきたという話を聞きました。

直接会って話せるなら、私はその先生に「不合格者を出したくないのは、あなたの名誉の為だと正直に言ったらどうですか?」と言いたいところです。

自分が行きたかったわけでもなく、ただ担任に言われて受験しただけの高校で過ごす3年間が、結果的に「住めば都」となれば良いですが、何かつまずくことがあった時、その生徒は「あいつのせいだ」と責任転嫁したくなるかもしれません。


15歳の人生を、血も繋がっていない大人のエゴで狂わせてはいけません。

私の進路指導は?といわれると、進路に迷っている生徒がいたら「好きな人に、フラれてもいいから好きだと伝えたいか」と聞きます。あとは、客観的な〖合格ボーダー得点〗と、その生徒が本番で取りうる現実的な得点の範囲も伝えます。


傷つきたくないからと、思いをそっと胸にしまって安全なところを目指すのも、後になって「たられば」を語りたくないから、初志貫徹、受験したいところを受験するというのも、どちらの選択もその生徒にとっての正解です。価値観は人それぞれです。

私は【自分で選んだ道ならば、多少の苦痛は我慢して乗り越えられるもの】だと思うので、大事な選択をするにあたって、他人にアドバイスを求めるだけなら良いのですが、他人から「こっちにしなさい」と言われて決めることだけは避けてほしいと願っています。


ちなみに大分市内で定員割れしたのは大分南の福祉科、大分工業の機械科・電気科、大分商業の国際経済科、緑丘の音楽専攻科、大分東の全ての学科です。


志願変更を考えている人は、改めて「後悔の無い選択・挑戦」をしてください。

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