特に勉強に関する話題もなく進めてきた当ブログですが、時にはマジメなお話しもしたいと思います。
※長文ですので、お時間のある時にお読みください。
今回のテーマは【小学生の中学受験について】です。
当ブログ内の人(アラフォー)自身、中学受験を経験せずに近所(徒歩40分なので決して近くはないのですが)の市立中学に通っていました。
身近なところでは、私より少し成績の良かった親友が中学受験をしてとある私立中学に進みました。
彼はいわゆる「有名大学への進学」を目的として中学受験をしましたが、6年後は低コストで生きてきた私と同じようなレベルに収まっていました。
私が中学受験しなかった理由は「6年間も勉強漬けにされるのが嫌だった」「多くの友達と別れたくなかった」「男子校に行きたくなかった」などなどで、実際に「受験しない事」を自分の意志で決めました。
市立中学で過ごしたのちに選んだ高校も「強敵ひしめく進学校でズタボロにされたくない」「スキー研修と修学旅行が2年連続で味わえる」「マラソン大会が無い」「校則が無い」「坂道を通らずに通える」など、自分の意志で決めました。
…改めて活字にしてみると、私の選択が到底マジメな理由からくるものとは思えませんが、10代の自分にとってはどれも自分の道を決めるのに充分な理由でした。
そして何より、「自分で選んだ道だから」と思えば、多少の辛いことは我慢できるという強みが得られます。中学時代「口で効果音を出しながら殴ってくる同級生」と「10分休憩のたびにトイレに誘ってくる同級生」に少しイライラしたことはありましたが、彼らについても良いところの方が多いので、これらもただの笑い話です。
「〇〇中学〇名合格!!」というのを売りにするのは塾側のエゴでしかありません。
中学受験とは異なりますが、今から26年前、当時中3だった私は某塾の塾長との面談で「〇〇高校を受験しないんですか?なぜですか?」とややしつこく迫られたことがあります。
そこで先ほど申し上げたような理由を全て並べて差し上げました。
一方で中学の担任は賛成とも反対とも言わず「油断するなよ」とだけ言ってくれました。
どちらの先生に報いたいと思うかは言うまでもありません。
そして指導者の言葉は、こうして四半世紀経っても根に持たれていたり、恩を感じたりします。
また、塾だけでなく、普通科高校でも学校の名誉ありきの進路指導をしてくる先生がいます。これも実体験ですが、高校3年のときは担任から「〇〇大学を受けてみんか?」と、全国模試の志望校に一度も記入したことの無い大学名を出され、唖然としたことがあります。あとでクラスメイトに聞いたら、クラスの過半数の生徒がこの担任から同じ大学を勧められていました。
生徒一人一人が進みたい学校に進むための指導が「本当の進路指導」だと私は思っています。「あっちに行けば100%幸せになる・不幸になる」などと決めつける事も出来ません。
中学受験の理由が勉強面だけでなく、「その辺の中学ではできない部活動があるから」「小学校の同級生たちとはどうしてもそりが合わないから」というケースもありますから、自分が通った道だけが正解だという気もございません。
ですので、私たちの口からは「受験したいの?」と聞くことはあっても、「受験しましょう」と押し売りをすることはありません。
「大人のエゴで子どもの将来がゆがまないように」
大分学園では、保護者様よりも、何より本人が「受験したい」と考えている場合のみ、中学受験コースでしっかりと対策問題集を扱っていきます。やみくもに受験させるわけではないので、当塾生は、実際の競争倍率と比較すると「2倍受かりやすい」のです。
「受かっても行かないつもりだけど、力試しがしたい」という人の受験もあまりお勧めしません。また、まれに「うちの子を確実に『短大』に行かせたいから、中学受験させたいです」と相談されるケースがあるのですが、受験していく中学では「難関大学進学」を目標に指導するでしょうから、逆の意味で短大には進めないこともご理解ください。
大事なことは「進んだ中学での活躍と、更に先に繋がる選択」です。
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